#022: 大学無償化やるなら国立大の入試をなくせばいい

岸田政権が打ち出した大学無償化案、3人目の大学学費を無償化する政策が案の定火だるまになっている。 いまの日本が手をつけなければいけないことは、子供を産み育てるモチベーション喚起して少子化を止めることと、日本の高等教育を時代遅れにしないことの2…

#021: 民主主義の根本的な欠陥

トランプに輪をかけたようなポピュリストがアルゼンチンの大統領に当選した。 左派の失政が続いたアルゼンチン国民からしたら彼くらいの劇薬が必要なのかもしれないし選択肢がなかったのも事実だけど、その国の教育水準以上の政治家が出てくることはないし、…

#020: ゆっくり出世するという生存戦略

かつてほんの数ヶ月ほどひとつ屋根の下で働いた元同僚となぜか定期的に食事に行く。 仕事が被っていた期間が短いし直接関係があったわけではないので僕を含めた数人で食事をしながら最近の仕事の話をする意見交換会のようなものなのだが、元同僚は気がつけば…

#019: MOTHER 3のもうひとつのテーマについて

発売から17年が経過したMOTHER 3を改めてプレイしている。 名作と言われるこのゲームだけど、前作に比べて世界観がちょっと暗い。代々平和な暮らしを続けてきた小さなコミニュティに「カネ」と物質的な豊かさ(ここではテレビがその象徴として登場する)を教…

#018: その指先で触れるもの

糸井重里さんがほぼ日の内容をまとめて出版している書籍をペラペラとめくりながら、指先が紙質の違いに気付きふと立ち止まる。思わず何度も紙の表面を指でなぞってみる。一冊の本の中であえて紙質を変えている。表紙の紙質も只者ではない。少し硬くてざらっ…

#017: レコードブームとモノ消費

ぼんやりTwitterを眺めていたら、子供にせがまれてLP買った人の話が流れてきた。レコードが再び脚光を浴びているとか生産が間に合わないみたいなニュースは見ていたけど、Z世代の最後の方の子供がレコードを欲しがっている、クラスの子も持っていると言う生…

#016: iPhone買うお金でソファを買おう

無印iPhone 15が¥124,800から、iPhone 15 Pro Maxが¥189,800からスタートというすごい価格みたいなんだけど、便利を通り越していつの間にか面倒事ホイホイになっちゃった感があるアイテムに大金出すならより生活を豊かにするアイテムにお金を出した方がいい…

#015: 「わからない」と「どうでもいい」

世の中って完全に理解されていることだとか完全な善や悪なんてなくて、ほとんどの事は「わからない」か「どうでもいい」事なんだと考えている。コロナも再生エネルギーも地球温暖化もウクライナ戦争も、政治の側に立っている人間やビジネス側の人間、彼らを…

#014: 労働に対する極度の不信感と少子化

僕らのような労働者ってパフォーマンスを上げなきゃならない。 何を当たり前のことをいまさら言ってんだ?と思われる方がいるかもしれないけど、これが20年くらい前の田舎の小さな会社だとか商店ならば去年と同じパフォーマンスでOK、プラスアルファで地域の…

#013: 結婚を更新制にしたら面白いかもしれない

結婚を3年で更新する制度にする。更新は双方の同意がないとできない。 もしこんな制度を作ったら、慰謝料だとか裁判の手間が原因で離婚できない夫婦はあっさり離婚することができるし、経済的精神的に違いを必要としている夫婦なら嫌われないようにより一層…

#012: 国ガチャと言い出す人が出てくるかもしれないね

親ガチャって言葉が残酷なのは、子供の育つ環境の豊かさが親の経済的な豊かさにすり替えられた文脈で語られ始めたことだ。この言葉が世に出た時は家庭内の虐待だとか貧困と共に語られることが多かったのに、いつの間にか親の経済力という単一軸の元に語られ…

#011: 人の寿命より短い住宅の命

仕事に行く途中にあったアパートがいつの間にか取り壊されていた。 1週間くらいこの道を通らなかっただけで建物が綺麗さっぱり取り壊されて更地になり、見慣れた景色が様変わりしていた。まだ建物として使える雰囲気が漂っていたのに取り壊してしまうとはな…

#010: ありがとうと言えない人

ここ半年間くらいとても気になっていることがある。 ある程度いい歳をして世間的に見たらとても恵まれた収入を得ている人なのに、どういう訳か「ありがとう」という簡単な一言が口から出てこない。仕事の関係で知り合った最初の1,2ヶ月は随分としっかりした…

#009: 身体的制約とイノベーションの限界

考えてみれば人間なんて手足が2本ずつで、目が捉える光の波長も耳が捉える周波数も限られている。一日最低でも3-4時間の睡眠が必要で寿命も高々70歳くらいしかないのだ。 可聴域を超えたオーディオ作ったってほとんどの人には意味がないし4原色以上のテレビ…

#008: ラジオは時計です

今週のメモ: ラジオは30分刻みのゆるい時計 隣の部屋で食事をしていても外出してもベッドルームのラジオをつけっぱなしにしている僕の行動を妻は理解できないらしく「ラジオ消したら?」と事あるごとに訊いてくる。 テレビ育ちの妻はラジオを聞き流すという…

#007: 子供はみんなの飯のタネ

今週のメモ: 子供ってただの搾取の対象なんじゃないかな こんな言い方は良くないと思うんだけど、ちょっと寄ってたかって子供からお金巻き上げようとしすぎじゃないですか日本社会? 家に帰ってきたら妻が子供の集金袋を出してきたので、なんだろうと覗いて…

#006: 料理人が見た世界のB面史

今週のメモ: 詰まるところ独裁者だってひとりの人間なのだ B面って言葉自体がもはや歴史的なものかもしれない。 でも、どうしてもこの本の面白さを書き残しておきたい。歴史の教科書から私たちが学べることなんて歴史のごくごく一部、言い方悪いけど歴史の薄…

#005: 洗濯機が泣いている

今週のメモ: 機械の痛みがわかるのは男の子特有かもしれない 「この洗濯機もそろそろ寿命ね」と妻が言う。 そんな何気ない会話から3年近く経ったある日、洗濯機を買い替えることにした。 はるか昔に無印良品で買った洗濯機はゴトゴトキュルキュル変な音を出…

#004:努力は才能に勝てない、才能は運があってはじめて開花する

今週のメモ: 才能がない人が努力したって何にもなれないし、才能があっても努力と運がないとどうにもならない WBC壮行試合の大谷翔平を見返すたびにこの思いが強くなる。 大谷翔平の類稀な体格と才能に彼の努力が掛け合わされ、人の巡り合わせがあって初めて…

#003:理想の上司は連鎖する

今週のメモ: 理想的な上司の下で働いていた人は、大なり小なり良い要素を引き継いでいる 仕事をしていると「この人どんな環境で育ってきたのかな…」と思わずにいられない不思議な人に巡り合うことがある。仕事のやり方が極度にお役所的だったり、足の引っ張…

#002: 街を作るのは資本ではない

今週のメモ: 街を作るのは資本ではなくその街にいる「面白い人」なのではないか 渋谷の再開発に対する批判がTwitterを中心に広がっている。今度はついに名曲喫茶ライオンにも資本の魔の手が忍び寄るらしい。*1*2*3 再開発を始める前からずっと思っていたんだ…

#001: 議論しましょうおじさん

今週のメモ: 「議論しましょう!」おじさんからは逃げるが勝ちかもしれない どこのオフィスにも一人はいる(あるいはいた)と思われるおじさん。 多くは50代以降で体育会系か営業の経験が長かったりするのである程度口が達者なタイプ。地頭は良いのだが議論…

このブログについて

はじめに 数十年前のある夏の日だったと思う。 もうだいぶ前に亡くなった僕の爺さんが「この国は立ちいかなくなったから戦争おっぱじめたの。わしらは何も知らずに旗を振って戦争に加担したけど、日本人はバカそのものだったな」と突然独り言を口にした。爺…